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不動産賃貸問題

大家さん、オーナーからみる建物賃貸借のトラブルとしては、主に次のような事が考えられます。

  • 賃料未払い、滞納家賃の回収
  • 用法違反、無断譲渡、無断転貸
  • 賃料増額請求
賃貸借トラブル110番

日本の法律や裁判所の判例をみると、建物賃貸借から生じる賃借人の債務不履行については、人が生きていくうえでとても重要な「住まい」を考慮してか、「信頼関係の破壊」という判断基準に重きを置いています。
例えば賃料の未払いについては1ヶ月分の賃料が払われなかったからすぐに契約違反で契約を解除して建物を明け渡せ、とはいかないのです。貸主と借主との信頼関係が破壊されたとみられる外観が必要となり、おおむね3ヵ月分は未払いがないと解除の効果を認めてもらえません。
また、相手を訴えて建物明け渡しの勝訴判決を得たとしても、相手が任意で明け渡してくれなかった場合、実力で追い出すことはできません。あらためて、裁判所を通して強制執行手続きを取らなければならないのです。これには多額の費用と時間がかかる場合があります。
相手に大した財産がなく、未払い賃料も取れないうえ、訴訟や強制執行で多額の費用を費やし、その間、新規の募集もかけられないとあっては大家さんとしては元も子もありません。
感情的なものはともかく、経済的に一番合理的な手段を取らなければなりません。そのツールとして、訴訟だけでなく、専門家による示談や内容証明郵便による意思表示、即決和解などを有効的に利用するのも一つの手です。

 

店子さん、テナントからみる建物賃貸借のトラブルとしては、主に次のような事が考えられます。

  • 敷金返還請求
  • 賃料減額請求
  • 更新料の支払請求

昨今の消費者保護の大きな流れのなかで、本来の目的を逸脱している金銭の授受や、情報格差による説明不足に伴う金銭の授受について問題になっています。

一般的に、賃借人が入居の際に要求される敷金ですが、本来は、家を借りることから生じる不測の損害(賃料の未払いや部屋への過失による損害など)を担保するためにあらかじめ大家さんが預かる金銭です。よって、賃貸借が終了した時点で、賃借人の債務不履行がなければ全額が返還されるべき金銭であるといえます。これを契約書の特約によって、ハウスクリーニング代などに流用する扱いがされることが多いのです。

更新料の問題もしかり、契約の更新と引き換えに一定の金額を支払う旨、特約されている場合が多いのですが、それらの有効性について、一つの判断基準としては、次のようなものです。

  • その特約が本来の目的から逸脱しているかどうか。
  • その金銭の授受に合理的な理由が見いだせるかどうか。
  • 相手方と自己とで立場的に大きな情報格差があるかどうか。
  • 契約時に流し読みによる署名押印がされていなかったかどうか。

敷金返還は、契約終了に伴う問題なので、大家さんに気を使うことなく自分の権利を主張することができます。話し合いがうまくゆかなければ、比較的簡便、低額な手続きとして簡易裁判所を利用した少額訴訟手続きなど豊富なメニューが揃っています。

内容証明という言葉を耳にすることも多いと思いますが、そもそも内容証明郵便を相手に送ることに、どういった効果があるのでしょうか。

  • 弁護士や司法書士など、専門家の名前を入れて送ることにより本気度が伝わる
  • 郵便局がその書面の内容を証明してくるため証拠として活用できる

建物の明け渡しについていえば、家賃の支払い催告と解除通知を内容証明郵便で送ることでその解除の効果を証拠として、後々の裁判等で活用するのです。
そういった意味で、一字一句、文面を注意しなければなりませんし、相手に対する宣戦布告にもなってしまいますので、送るタイミングも重要となります。

建物の明け渡しや、未払い賃料の支払いについて、相手方とある程度の合意がついている場合、単なる示談による約束にするのではなく、訴訟手続きを経ずに判決と同じような執行力をつける目的で簡易裁判所に申し立てる手続きです。
基本的には一回の期日で終了し、費用が安いにもかかわらず、強い効果があるので、建物の明け渡しによく利用されます。
ただし、相手方と根気よく話し合い、お互いの譲歩のもと交渉を進めなければならないため、代理人の実力が問われる手続きといえます。

低額の金銭支払いを求める場合に認められた特別な訴訟手続きで、次のような特徴があります。様々な場面で利用されますが、金額的にも敷金の返還請求に適しています。

  • 60万円以下の金銭の支払いを求める場合に限り利用できる訴訟手続きです。
  • 原則、1回の期日で審理を終えます。
  • 法廷審理はラウンドテーブル(丸いテーブル)で行います。
  • 相手から異議があると通常の訴訟手続きに移行します。
  • 言い分が認められても分割払い、支払猶予などの判決がされることがあります。

建物所有を目的とした土地の賃貸借契約においては、土地の賃貸人である地主さんと、土地の賃借人である借地人との間で、借地借家法(平成4年8月1日以降の契約)、借地法(平成4年7月31日以前の契約)にしたがって、非常に長期間に渡る賃貸借契約(借地権)あるいは地上権設定契約(地上権)を結んでいます。
そのような長い期間ともなれば、それなりに両者の間でのトラブルも増えてくると言えます。

賃貸借=人に何かをさせる権利義務(債権)=譲渡、転貸など権利を処分するには貸主の承諾を要する。
地上権=排他的に目的物を利用する権利(物権)=譲渡、転貸など権利を処分するのは自由である。

借地借家法(新法)
 
①普通借地権
②定期借地権
③事業用定期借地権
④建物譲渡特約付借地権

借地法(旧法)